【生活】ヒロシ君が日記を始めました  その5 てんこもり。


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【生活】ヒロシ君が日記を始めました  その5

今までの話はこちら


ヒロシ君が日記を始めました その1

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その2
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その3
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その4
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511 :1 ◆A2rpxnFQ.g :2007/06/09(土) 20:48:21 ID:DZFqah8P
6月9日(土)
最近、下着泥棒が近所のお茶の間の話題を独占している。
下着泥棒というのはティンコ君のようなものだ。
ていうかティンコ君だ。
ティンコ君というものが下着泥棒のようなものだ。
ていうか下着泥棒だ。
つまり下着泥棒はティンコ君なのだ。
二つの異なる事柄はイコールで見事に結ばれるのだ。
そう確信して下着泥棒をやめるよう本人に直接言ってみたが、
『下着には価値は無い。下着を着用する女性がいるから下着に価値が生まれるのだよ。わかったかい?迷える子羊よ…。』と言われた。
もう下着の価値云々をほざいている時点で怪しいことこの上ない。
とりあえずプレミア価値皆無のティンコ君のブリーフに、茶色の絵の具をそれらしい感じで塗りたくっておいた。
ざまあみやがれ、下着泥棒めが。


モンローちゃんは下着泥棒に怒りを感じているようだ。
『私の下着を盗まないのは理論的に、いいえ本能的におかしいわ!!!!
あんな年増な高校生の下着中心に盗むなんてありえない!!!!犯人はきっと変態ね!!!!』らしい。
同意できるのは最後の一文のみだが怒りは十分伝わった。


ダビデ君は下着泥棒に恐怖を感じているようだ。
対策として自分のパンツをサランラップで巻いてから外に干しているらしい。
サランラップに一体なんの意味があると言うのだ。

あとは盗まれる危険のないよう所有している全てのブリーフを常に重ねて穿いているらしい。
どうりでここ最近下半身が異様に膨らんでるわけだ。
それを見たモンローちゃんがよだれを垂らしていた意味はまだわからない。


メガネ君は下着泥棒を目撃したらしい。
『あれは三日前の出来事だったかな…。夕方に近所の住宅街をパトロールしていたんだ。
するとある部屋の引き戸がガラガラと開くのが見えたんだよ。開いた部屋から正体不明のおばさんが出てきたかと思うと、
そのままベランダに干してあった下着をつかんで部屋の中に消えていったんだ!!!!僕は自分の目を疑ったよ!!!!
あんなに堂々と、しかも被害者であるべき女性が下着を盗むなんて…。
そのおばさんは下着を含めて干してあった全ての衣服をとっていったよ…。』と証言した。
もうこのメガネは死んだ方がいい気がする。
いや、普通に死ねなんてことは言わない。
肉体を形成している約60兆もの細胞を極細の針で一つ一つ自らの手で潰していくという過程を経た上で死んでほしい。


夕方、下着泥棒が捕まった。
下着泥棒はティンコ君ではなかった。
………裏切られた。
僕はティンコ君に裏切られたのだ。
やるときはやる奴だと思っていたがとんだ期待外れだ。
常日頃、変態じみた行動を繰り返しておいて肝心な時には何もやらない。

『そんな中途半端な覚悟なら変態なんてやめちまいやがれ!!!!!!!!』

黄昏の空に僕の声は虚しく響くだけだった。



517 :1 ◆A2rpxnFQ.g :2007/06/10(日) 16:49:54 ID:2mIQNgDI
6月10日(日)
今日は僕とダビデ君とティンコ君とモンローちゃんで落とし穴を作ることにした。
きっかけはモンローちゃんの『私レベルの女なら男なんてウインク一つで落とせるわよ』という一言だ。
ならば実際に落としてもらおうじゃないか。
ターゲットは日曜の休日を満喫するメガネ君だ。


メガネ君は休日は必ず図書館に行く。
『天才の僕は常に知識に飢えているのさ。この僕の知識への欲求を満たす為には地域の図書館じゃ役不足だがね。
早く東京に行かねば…』らしい。
どうでもいいが、三年前に借りたあやとりの本をそろそろ返却してやれ。
上京するのはそれからだ。


メガネ君は図書館へ行く為に公園を通る。
落とし穴はここに作ることに決めた。


まずは穴を掘らねば。
すると『私には生まれつき下半身に穴が開いてるから問題無いわ』とモンローちゃんが言った。
問題あるだろ。
そんな正体不明な穴を放置してないでさっさと病院で見てもらえ。


みんなで元気に穴を掘った。
僕はスコップで元気に穴を掘った。
ダビデ君はしゃもじで元気に穴を掘った。
モンローちゃんはバナナで元気に穴を掘った。
ティンコ君はこんにゃくで元気に穴を掘った。
みんな元気に頑張っているのになかなか穴は深くならない。
………なぜだ!!!!
元気があれば何でも出来るんじゃないのか!!!!
どこのどいつだ、こんないい加減な言葉を世に広めたアゴは!!!!!!!!!

ダビデ君のしゃもじが不自然にねじれ、モンローちゃんのバナナが69本目になり、
ティンコ君のこんにゃくに大きな穴が開いた頃、僕らは地面の穴を堀り終えた。


次は落とし穴に何を投入するかだ。
ただ落としただけじゃ不十分なのだ。
落とすことで肉体的にダメージを与え、穴の中で精神的にダメージを与えてこそ僕らの落とし穴は完結するのだ。

ダビデ君は【メガネ君が今までにもらった表彰状】をすすめてきた。
名案だがあの馬鹿でアホでマヌケで学習能力がなくて生きてる価値すらないメガネ君が表彰状などもらっているはずがないのだ。
よって却下だ。

ティンコ君は【180℃まで熱した油】をすすめてきた。
ティンコ君にしてはなかなかいいアイディアだ。
よし!!!!軽い冗談のつもりでやってみるか♪
………と思ったが、精神的にダメージを与えるというコンセプトから逸脱している。
よって却下だ。


モンローちゃんは【白濁した液体】をすすめてきた。
………ミステリアスでいいじゃないか。
よし!!!!それでいこう!!!!!!!!
早速モンローちゃんにその【白濁した液体】を用意するよう言ったら、
『あんた達が出すのよ!!!!穴の中に白い液体出すのは男の務めでしょうが!!!!』と怒られた。
なんだこの女は。
お前が提案したんだろうが。
あんまりふざけた事言ってるとティンコ君のチンコを貴様の正体不明な穴にぶちこむぞ。

穴に仕込む物品はみんなの意見を十二分に取り入れて【味噌汁(白味噌ver.)】にすることにした。
完成した落とし穴に蓋をして、と…。
僕らの落とし穴ができた!!!!!!!!

あともう少しでメガネ君がここを通る…。
胸が高鳴ってきやがったぜ!!!!

長くなったから続きは明日書きやがってやるぜ!!!!


527 :1 ◆A2rpxnFQ.g :2007/06/11(月) 18:56:45 ID:ls6eJpNH
6月10日(日) その2
我が組織が総力をあげて作った落とし穴は完成した。
あとはメガネ君を落として終わりだ。
メガネ君のことだ。
どうせ『さては僕が大学の受験で落ちない事に気付いたもんだから今のうちにせめて落とし穴にだけは落としておこう、
という魂胆だね。お見通しさ!!』と、味噌汁まみれの分際でほざくに違いない。


意外にダビデ君が一番はしゃいでいた。
目がキラキラしている。
ダビデ君は落とし穴に落ちたメガネ君のメガネのレンズに味噌汁のわかめが張り付いて、
前が見えなくなるオチを期待しているらしい。
なんかマニアックだ。


どうせなのでみんなでメガネ君の家から尾行することにした。


メガネ君が家から出てきた。
相変わらずの中肉中背だ。
僕らは5メートル後方を歩きメガネ君を尾行することにした。

すると突然メガネ君が後ろを振り向きこちらに走ってきたのだ。

やばい!!!!
早くも尾行がバレたか!!!?


なんてことはない。
ズボンとパンツを履き忘れたのに気付いて家に戻っただけだった。
ビビらせやがって…。

数分後、ズボンとパンツを履いてメガネ君が家から出てきた。
ついでにシャツも着てくりゃいいのに。


公園まではこのまま道をまっすぐ進むのだ。
だがメガネ君はなぜか右に曲がった。
…どこに行く気だ!!!?
まっすぐ行かないと公園を通らないじゃないか!!!?
慌ててティンコ君が【工事中により関係者以外通行不可】の立て札をメガネ君の歩く先に立てようと道を先回りをしに走った。


立て札を見たメガネ君は、『…人間関係という言葉があるように、
僕とここで工事をしている人は同じ【人間】という関係で結ばれているのだ。
だから僕は関係者なのだ。通れるのだ。』と呟いて構わず歩き出した。
…どういう教育を受けてきたんだこいつは!!!!
やむをえず、背後からメガネ君をぶん殴り強制的に来た道を戻らせることにした。
顔は見られていない。


しばらく歩くとメガネ君は道端に座り込み、おにぎりを食べ始めた。
『やれやれ。図書館への道のりも楽じゃないぜ。
まあこの天才がこんな苦労をしている事こそが僕が天才になれたエピソードと言っても過言では無いかな。』と、
また一人で呟いている。
どうでもいいが、まだ3分歩いただけだぞ。
これを苦労と呼んでしまったらカップラーメンを待つ3分間は一体どれほどの苦労になると言うのだ。
腹が立ったので落ちていた石を投げてメガネ君が手にしているおにぎりを粉砕してやった。
さっさと行け。


メガネ君は歩き出した。
あと少しで公園だ。
ワクワクしてきたぜ…。

メガネ君が落ちる瞬間を見ようとダビデ君は先回りをして一足先に公園に走っていった。
あんなに楽しそうなダビデ君は初めて見た。

ダビデ君以外の僕ら三人はメガネ君の尾行を続けた。



よし!!!!
ついにメガネ君が公園に踏み込んだのだ!!
もう落とし穴は数十メートル先にある!!!!
さあ行けメガネ!!!!
沈んでばっかの貴様の人生、今度はその体を味噌汁に沈める番なのだ!!!!
あと10メートルだ!!!!
死刑執行へのカウントダウンが始まったぜ!!!!!!!!
はっはっは、落ちろ落ちろ~♪
あと5メートル!!!!!!
もう引き返せんぜ、旦那!!!!
あと3メートル!!!!!!!
遺書の用意はできたか腐れメガネが!!!!
あと2メートル!!!!!!!!
あばばばばばビレビロチョポーン☆
あと1メー…………
!!!!!!!!???
…おいこら、メガネ!!!!!!
止まるんじゃね~よ!!!!
早く最後の一歩を踏み出せよ!!!!!!!!
ここまできてふざけんな!!!!!!!!
一体何を見てんだコラ~!!!!!!!!





そこには穴の中で絶望的な表情で味噌汁にまみれているダビデ君がいた。


今日ってこんなに暑かったっけ…?
僕らのトキメキは初夏の陽射しに溶けて消えていった。


552 :1 ◆A2rpxnFQ.g :2007/06/13(水) 19:57:00 ID:CcLyvpvo
6月13日(水)
今日の体育はプールだ。
僕らの夏がやって来る。


持ち物は家で尿漏れするほど確認してきた。
海パンにプール帽にタオルだ。
あと何かあった時のために保険証。
それに踏み切りでの急なエンジントラブルが発生した場合に備え発煙筒もだ。
おっと、緊急脱出用のパラシュートの点検も怠ってはいけないな。
それとメガネ君をアレする時に必要なチェーンソーも。

準備は万全だぜ!!!!
これでいつ何時、飛行機をハイジャックされてもスムーズに対応できるぜ!!!!
………ってあれ?
今日は何をする日だっけ…?


………そうだ。
ループだ。
今日からループが始まるのだ。
気合い入れてループせねば!!!!

6月13日(水)
今日の体育はプールだ。
僕らの夏がやって来る。

~省略~


待ちに待ったプールの時間が来た。
僕らは早速着替えることにした。


まだ小学4年生なので着替えは男女一緒に教室で行う。
危ないことこの上ない。
理由は察してほしい。

『ティンコ君!!最低な人間だな君は!!!!
彼女たちの艶めかしい体をいやらしい目で汚すのはよしたまえ!!!!ビート板で殴り殺すよ!!!!!!』
『うるせ~メガネだなお前は!!!!どうせ今「このメガネに撮影機能があったらいいのに…」とか考えてるんだろうが!!!!
海パン喉に詰まらせて死ね!!!!!!』
楽しいプールが始まろうとしているのにお前らの下品かつ殺伐とした会話で台無しだ。
腹が立った僕は、二人が履いていた海パンを奪い頭にかぶせてやった。
変態のお前らにはそれがお似合いだ。

着替えたらプールに移動だ。


まずは体を消毒せねば。
僕らは消毒のアレに肩までつかった。
これで人体に有害なばい菌は死んだはずだ。
ワクワクして振り返ったがメガネ君は気持ちの悪い笑顔を浮かべて生きていた。
………何が消毒だ!!!!
あんなばい菌一人も殺せないような不良品使ってんじゃね~よ!!!!
メガネが苦しんで死ぬくらい強力なやつ用意しとけって3年前から口酸っぱくして言ってんだろ~が!!!!!!
やれやれ…教師共の手際の悪さにはガッカリだぜ…。


次はラジオ体操だ。
『みんなに嬉しいお知らせです。今年からラジオ体操がAMからFMに変わります!!』とサムゲタン先生がほざいた。
だからなんだと言うのだ。
どうせテープだろうが。


いよいよプールに入るときが来たぜ!!!!
……………と思ったら、サムゲタン先生から注意事項があると言うので聞くことにした。
『いいかお前ら…。プールは魔物だ。いつ人間に牙を剥くかわからない
。今のほほんと生きている小童が瞬きをする間に死んでるかもしれない…。命がけなんだ!!
プールの授業を生きてやり遂げたい熱い野郎は今から言うことをしっかりと脳細胞に刻み込め!!!!』


・飛び込みは禁止。溺れている友人を助ける為であっても禁止。飛び込むくらいならお前が死ね。

・殺人に発展するようなビート板の使用方法の禁止。
(例)友人の頚動脈を、脈拍に異常が生じるまでビート板で延々と叩き続ける行為

・エレッポ(正式名称:エレメンタルガッツポーズ)の禁止。発見しだいただちに射殺。

・プールサイドは走らない。車の場合は徐行運転を心掛ける。

だそうだ。
どれも厳しいルールだ。
まさかエレッポが禁止されるとは…。
エレパーのティンコ君には辛い宣告だろうに。


とにもかくにもこれでプールに入れるぜ!!!!
さあ、サムゲタン先生!!!!
合図を………僕たちに突入許可の合図をくれ~!!!!!!!!




『…という事で今日のプール開きの予行練習を終わります。実際にプールに入るのは来週からだからな~。』


597 :1 ◆A2rpxnFQ.g :2007/06/17(日) 17:07:00 ID:Xk9tkzSW
6月17日(日)
昨日、サムゲタン先生がクラスのみんなに一冊ずつノートをくれた。
この土日でノート一冊を自由に書いて埋めてくるという過酷な宿題を出してきたのだ。
さあ困った。
自分の意見が主張できずいつも他人に流されてばかり、
メガネをかけている人に陰湿な嫌がらせを受けている内気な僕がそんな宿題をやり遂げる事が出来るだろうか…?

困ったのでダビデ君とティンコ君とモンローちゃんとメガネ君の部屋に夜中侵入してこっそり見せてもらうことにした。


ダビデ君は既にノートを一冊書き終えていた。
さすがダビデ君だ。
テーマは【僕の短所、長所】らしい。


ぼくの短所
・一人で耳かきが出来ません
・口を開けずに目薬がさせません
・目を開けてのシャンプーが出来ません
・カラムーチョが辛くありません
etc.........


ぼくの長所
・口内炎に強いです
・道具があれば卵を割ることができます
・小学二年生の時点でアルファベットのEとカタカナのヨの区別がつきました
・最近紅茶に入れる砂糖の量が少しずつ減ってきています。
etc.........


さすがダビデ君だ。
こんなありふれたテーマで一冊を埋めるとは神業だ。
でもさすがに〈ぼくのおかあさんが昔ものすごくモテていました〉を自分の長所として書くのはやや間違っていると思った。


次はティンコ君だ。
夜中に部屋に忍び込んだら下半身丸出しで熟睡していたので安心してノートを見ることができた。
テーマは【桃源郷】だそうだ。
どうやら詩になっているらしい。


つかもうぜおっぱい
つかんでくれゴールデンボール
僕らの間に言葉はいらない
服もいらない
ムードもいらない
過程もいらない
合意もいらない
愛なんてあろうがなかろうがどうでもいい
無しづくしで始まる快楽も悪くないだろ?

血走るな 俺の瞳よ
先走るな 俺の息子よ
飛ばす汁は 俺からのレクイエム

共に行こう…桃源郷へ…
嫌なら俺一人で行く


汁ってなんだ。
ゴールデンボールってなんだ。
わけわかんね~よ。
何の参考にもならない。
使えない奴だ。
僕は寝ているティンコ君の金玉をペンチでつかんでやった。


次はモンローちゃんだ。
窓から部屋に侵入してノートを見ることにした。
テーマは【私の決め台詞】だそうだ。


・来なさい!!もてあそんであげる!!!!
・今夜は帰さない…
・おかえりなさいませご主人様♪
・私の体を激しくノックして!!!!
・その落し物のパンツは私のです!!
・必殺!!ミニスカアタック!!
・立ちなさい!!二つの意味で。


内容については今更ふれる気は起きないが、
・私を抱く度胸すらない臆病者なのよあんたは!!(ヒロシ君専用)
とはどういうことだ?
なんだか見てるだけでこの女を抱きしめたくなった。
そしてそのまま背骨を折りたくなった。
不思議な言葉だ…。


最後はメガネ君だ。
ニヤニヤ笑いながら寝てやがる。
見てるだけで殴りたくなった。
不思議な顔だ…。

メガネ君のテーマは、
【遺伝子構造改革と二酸化マンガンのフリーエージェント箕浦氏発案によるポータブル軽自動車の実用性とその残高に関わる数的処理についてのオギノ式考察】だそうだ。


僕が掲げたテーマの結論を述べるにはまずドアノブの世間一般における知名度のリサーチが必須である。
ドアノブの住まいは二世帯住宅で、忍・彰信夫婦によるねずみ構で建設された。
その一方で始まったゼロマインドセニョリータの一周忌記念碑はロンドン郊外の都市伝説として密輸され………


駄目だ。
これ以上はもう何を言ってるのか僕の脳では理解しきれない。
書き写している鉛筆を持つ手が震える。
震えを抑えるべく、ニヤニヤ笑いながら寝ているメガネ君をチョップしといた。


…という感じで僕はノートを埋めた。


618 :1 ◆A2rpxnFQ.g :2007/06/20(水) 16:56:46 ID:ipY97O6f
6月20日(水)
今日は掃除当番だ。
授業後に教室を掃除しなければならない。
メンバーはあいつらだ。


僕は掃除当番が嫌いだ。
なので『家のトイレを掃除したいので帰ります』と嘘を言ったが、サムゲタン先生に止められた。
なんでだよ!!
ここは掃除への意欲を褒めとくのが教育者のあるべき姿だろ!?

ダビデ君は『教室を掃除したいのでとりあえず今は帰ります』と言った。
ダビデ君は先生に止められることなくそのまま帰っていった。
…なんでだよ!!!!

ティンコ君は『下半身の掃除をしに帰宅します。』と言った。
ダビデ君は先生に叩かれていた。

モンローちゃんは『掃除よりもソーセージの方が好きなので帰ります』と言った。
モンローちゃんはサムゲタン先生の車に乗せてもらって一緒に帰っていった。

メガネ君は『先生!!!!僕は掃除を愛しています!!!!逃げも隠れもしません!!僕の美化に対する愛を見ていって下さい!!!!』と叫んだ。
そこに先生はいなかった。
独り言ならよそでやれ。


結局残ったのは僕とティンコ君とメガネ君の三人だ。

まずは机を全部後ろに運ばなければ。
するとメガネ君が『待ちたまえ。どうしてわざわざ机を動かすんだい?最後には結局元の位置に戻すんだろ?
だったら最初から動かさないのが賢明だと思うわけだこの天才は。』と言ってきた。
確かにそうだ。
どうせ後で元の位置に戻すのだから最初から動かさなければいいのだ。
メガネ君にしてはいいことを言うじゃないか。
僕は褒める意味を込めてメガネ君の両足の小指におもいっきり机をぶつけた。


次はほうきで掃く。
するとメガネ君が『おいおい。そんなことをして何になる?明日になれば明日の掃除当番の奴がやっといてくれるじゃないか。
わざわざ今日僕らがほうきで掃く必要性は皆無だぜ!!!!』と言った。
どうしたんだ今日のメガネ君は…。
頭が冴えまくっているじゃないか!!
貴様の言う通りだぜ!!!!
僕はメガネ君の頭がもっと冴えるよう願いを込めてほうきで頭部をまんべんなく掃いてやった。


次は床のぞうきんがけだ。
するとメガネ君が『ぞうきんがけなんていらないよ!!!!必要なのは僕ら一人一人の心掛けじゃないのか!!!?』と叫んだ。
………泣かせやがるぜ…。
メガネ君の言葉が世界中の人々に届けばこの地球がもっと美しい星になるのに…。
感動した僕は持っていたぞうきんでメガネ君の顔をふいてあげた。


僕らの掃除が終わった。
だが実際は掃除なんぞしていない。
なのにとても清々しい。
今日の掃除で僕らは大切な事に気付かされたのかもしれない。
ありがとうメガネ君!!!!!!!!
君の言葉、僕たちの心にしっかりと届いたよ!!!!!!!!!!!!






数分後、帰ってきたサムゲタン先生に僕ら三人は怒られた。
当たり前だ。
掃除当番なのに掃除しなかったんだから。
全てこの糞メガネのせいだ。
この変態は本当にろくな事を言わない。





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